秋~冬 越冬のために飛来するコハクチョウ
(画像:琵琶湖のコハクチョウ)
滋賀県長浜市湖北町の「湖北野鳥センター(湖北水鳥公園)」近くには、秋~冬にかけて多くのコハクチョウが飛来。その姿を写真に撮ろうと、琵琶湖湖岸道路沿いに多くの愛好家が大きなカメラを並べる様子も目立ちます。
コハクチョウの主な繁殖地は、ユーラシア大陸北部。冬になると越冬のためヨーロッパ西部、カスピ海沿岸、朝鮮半島、中国東部、日本などに南下するそうです。日本国内の越冬地は西日本に多いそうで、琵琶湖もそのひとつ。
滋賀県では1971年 鳥獣の保護・繁殖のため、琵琶湖全域を「鳥獣保護区」に制定し狩猟を禁止。それ以後、徐々に琵琶湖で確認される羽数が増えていったそうです。
コハクチョウが観察できるのは、湖北野鳥センター付近だけではなく、同じ長浜市内の早崎ビオトープや田んぼでも確認されています。
長浜市の対岸に位置する高島市の松ノ木内湖も越冬地。近辺の田んぼでも餌を探す様子が見られ、高島市新旭水鳥観察センターではスポットをめぐるコハクチョウ観察会を実施しているそうです。
また、草津市湖岸の志那浜でもコハクチョウが訪れることがあり、「琵琶湖草津湖岸コハクチョウを愛する会」が毎年冬になると「草津水鳥観察所」を設置。コハクチョウの他、様々な水鳥も観察できるそうです。
コハクチョウが琵琶湖に飛来し始めるのは10月半ば頃。野鳥センター鳥情報によると、2019年は10月14日に初飛来が確認されたそうです。同年度のピークは2020年1月26日で、湖北地域で547羽、湖東地域で131羽の計678羽を記録したそうです(2020年3月6日現在)。
コハクチョウの中には、東北北陸地方へ越冬していたものの、大雪のため琵琶湖に一時避難する個体群もいると見られ、「平成18年豪雪」があった2005年度の最高羽数905羽が過去最多の飛来数として記録されています。
約4か月、琵琶湖や周辺の田んぼで生活したコハクチョウたちは、2月後半になると北帰の準備を始め、繁殖地に帰っていきます。
コハクチョウの飛来状況の記録は湖北野鳥センターのホームページでみることができます。
京都の海のまちに生まれ、大学で千葉へ。一度は都内で就職するも、結婚を機に滋賀に住むことになりました。現在は彦根で一男一女を育児中。ママコーラス副代表など、新しいことにチャレンジしています。
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